HPC-ProServer DPeR760

第4世代 Xeon スケーラブルプロセッサ Sapphire Rapids を搭載可能な 4ソケット 2U サーバー。4基の強力なインテル Xeon プロセッサー(プロセッサーあたり最大60コア)と最大 64 個のDDR DIMM を実装可能であり、高速な大規模シミュレーションや大規模データ解析を実現します。数TBオーダーの大容量共有メモリが必要となる大規模なシミュレーションでは、必須のマシンといえるでしょう。

製品の特徴

・第 4 世代インテル Xeon スケーラブル・プロセッサー・ファミリー
・2 U 4 ソケットサーバー
・64 DIMM スロット ( DDR 5 ) 搭載
・ストレージ​
 前面ベイ:
  最大8台の2.5インチSAS/SATA (HDD/SSD)ドライブ最大122.88 TB
  最大16台の2.5インチSAS/SATA/NVMe (HDD/SSD)ドライブ最大245.76 TB
  最大24台の2.5インチSAS/SATA/NVMe (HDD/SSD)ドライブ最大368.34 TB
  最大16台の2.5インチSAS/SATA (HDD/SSD)ドライブ + 8台の2.5インチNVMe (SSD)
 背面ベイ:
  最大で2台 x 2.5インチSAS/SATA (HDD/SSD)、最大30.72 TB
・オンサイト保守サービス: 3年 / 4年 / 5年 / 6年 / 7年
・以下オプション​
  対応OS : RedHat / Ubuntu​ / RockyLinux / AlmaLinux
  Altair Grid Engine
  ​インテルコンパイラ

Xeon プロセッサー 4基 による強力無比な SMP サーバー

Xeon Sapphire Rapids R860

4ソケットサーバーでは、2ソケットサーバーと比較して以下のようなメリットがあります。

大容量のメモリを1ノードで利用できる快適さ

2ソケットサーバーのメモリスロットが最大で32本であるのに対し、本機器では64本のスロットを備えるため、大容量のメモリを搭載することが可能です。また、大容量のメモリを実装するにあたり、高価格帯の大容量メモリモジュールではなく、安価な容量のメモリモジュールを選択できる余地があるため、大容量メモリ構成でコストパフォーマンスで有利な機器であると言えます。

大容量のメモリをMPIを利用して分散環境として利用するのではなく、シングルプロセスで利用可能であるため、計算手法に対する制約が少なく、快適にサーバーを利用することができます。

多CPU間の通信がノードの中で完結する使い勝手の良さ

MPI並列シミュレーションでは複数のメモリ領域の間で通信をしながら計算を行い、ノード内外の区別をすることなくすべての並列化作業をMPI通信によって行います。このようなプログラムを1ノードあたり複数のプロセスが配置されるような設定で実行すれば、MPI通信ライブラリが自動的にノード内およびノード間それぞれに適した方法で通信を行います。この場合、ノード内通信は高速な共有メモリを利用できるため、通信コストが低くなります。

ノード間通信は通信デバイスの選定により性能への影響が大きく、また選定するデバイスに応じてはコストも増大します。したがって、4ソケットサーバーでは、多CPU間の通信がノード内で完結することで、MPIによる並列計算の性能や安定性を向上させることができます。

サーバー台数を最小化し、管理の負担低減とインフラリソースの削減が可能に

4ソケットサーバーは、CPUを4基搭載できるため、高いパフォーマンスと大容量のストレージを提供できます。これにより、大規模なデータ分析やシミュレーション等に対応できます。また、HPC-ProServer DPeR860は、2Uの高密度設計により、ラックスペースを節約できる可能性があり、構成によっては電力や冷却のコストを削減できる可能性もあります。

さらに、サーバー台数を少なくすることで、管理や運用の負担も軽減できます。例えば、アップデートやパッチの適用、セキュリティ対策、障害対応などの作業が減ります。また、サーバー間の通信やネットワーク構成もシンプルになります。したがって、4ソケットサーバーは、サーバー台数を少なくすることで、管理が楽になる可能性があると言えます。

ジョブ管理システムとして Altair® Grid Engine® を採用

計算機を効率よく運用するためには、信頼の置ける ジョブ管理システム が必要です。ジョブ管理システムが導入されているシステムでは、複数のユーザーが予め定められたジョブ運用ポリシーに基づき公平にジョブが実行され、システムの計算リソースが極限まで有効活用されます。

弊社では、Altair® Grid Engine® を標準ジョブ管理システムとして採用し、お客様へご利用をお勧めしています。

ジョブ管理システムに求められる信頼性

ジョブを管理するということは、ユーザーの実行するあらゆるジョブについて、ジョブ管理システムが柔軟に対応していることが必要です。ジョブの実行については、以下のようなさまざまなケースの検討が必要です。

シングルジョブシンプルなシングルジョブ
大量のシングルジョブを配列にしてスループットを向上
並列ジョブネットワークを介するMPI並列
スレッドがノード内に限定されたスレッド並列(OpenMP)
Hybrid-MPI並列 (MPIとOpenMP)
コンテナ化されたジョブDockerジョブ
Singularityジョブ
計算リソースの指定実行時間
メモリ量
GPU数
商用アプリケーションの利用可能なライセンス数
依存関係のジョブ上記のさまざまなジョブ同士の連携を設定
スケジューリングユーザーやグループ毎に使用可能な計算リソースを指定
ジョブ実行時のリソース予約

また、ジョブ管理システムでは、ジョブの運用で問題が生じた場合に、問題を検証できるだけのログを取得できることがとても重要です。Altair® Grid Engine® ではデフォルトで利用可能な稼働統計ツールも充実しており、何が原因でジョブが終了たのかを調べるための手がかりが豊富に用意されています。

サポートサービスの充実した商用ジョブ管理ソフトウェア

Altair® Grid Engine® は、商用のソフトウェアであり、問題解決のための正確なサポートが開発元から得られます。ジョブ運用の現場で発生している問題はとても複雑であり、その解決のために高度に専門的な知見が必要となる場合があります。ジョブ管理システムは、システムの運用において極めて重要な機能ですので、弊社では、サポートサービスが充実した Altair® Grid Engine® を強くお勧めしています。

HPC-ProSupportを標準実装

HPC-ProSupport は、ハードウェア・ソフトウェアを問わずユーザーの問題解決・負担軽減を目的としたサポートパッケージです。ハードウェアに加えて、OS 及びソフトウェア設定を含めて一元的なサポートサービスを提供します。複数のハードウェアベンダーで構成されることの多い計算機システムにおいて、問い合わせの一次窓口として、サポートを取りまとめる機能も備えます。ハードウェアの保守年数は最長7 年、サポートレベルは当日4 時間以内対応から翌営業日対応まで選択可能。ユーザーの運用形態に合わせて多様なサポートサービスを御提案します。

保守窓口受付時間

平日9:00~17:00
お問い合わせは、電話または電子メールの利用が可能です。
メールについては、本ホームページのメール問い合わせフォームからご連絡ください。
※年末年始及び弊社の指定する休日(夏季休暇等)は、窓口を休みにさせて頂く場合があります。

ソフトウェア、ハードウェアを問わない一貫したサポート窓口

ジョブが動かない - 障害の通知としてはよくある典型的なお問い合わせの内容ですが、原因としては多くの可能性が考えられます。正しい原因にたどり着くために、さまざまな検討が必要です。ハードウェアベンダーのサポートでは、このような障害の連絡はほぼ間違いなく門前払い的な対応になるでしょうし、ソフトウェアの問題だとしても、どのソフトウェアの問題なのか切り分けるのは極めて大変です。OSなのか?、ジョブ管理ソフトなのか?、コンパイラなのか?、MPIなのか?そのようなときに、「ジョブが動かない」と簡単に相談いただけるのが、当社のHPC-ProSupportの保守サービスです。

​障害の発生時には、ハードウェア、ソフトウェアの障害を切り分けし、必要な措置を取ります。昨今のシステムでは、単一ベンダー製品で構成されることは少なく、複数メーカーの製品で構成されたマルチベンダー環境になることが通常です。そのようなマルチベンダー環境においても、一元化されたサポート窓口を御提供します。パーツの交換が必要であれば、ハードウェアメーカーへ連絡し、お客様に代わって交換品や交換要員の手配を行います。障害の内容によっては、BIOSやファームウェア、OSのアップグレードが必要なため、そのような対応をする場合があります。弊社には、リモート保守を実施するためのリソースがあるため、それを利用しリモートから接続させて頂いて、ネットワーク越しに調査・対応させて頂く場合もあります。その他、システムの御利用方法等のQAにも対応します。

アラートメール受信サービス

障害が発生した場合に、アラートメールを自動送信する設定を行います。そのアラートメールの送信先に弊社サポートのメールアドレスを含めることで、弊社サポート担当者もアラートメールを受信致します。そのため、迅速に障害復旧の段取りに着手することができます。また、そのアラートメールには、障害の解析に必要な様々なログが添付されていますので、お客様に解析用のログを取得頂く手間を極力軽減します。

仕様:HPC-ProServer DPeR860

プロセッサー・最大4基の第4世代インテル Xeon スケーラブル・プロセッサー(プロセッサーごとに最大コ60コア)
メモリー・64本の DDR5 DIMMスロット
・最大16TBのRDIMMをサポート、最大速度4800 MT/s
・Registerd ECC DDR5 DIMM サポート
ストレージ
コントローラー
内蔵コントローラー:
・PPERC H965i, PERC H755, PERC H355, HBA355i
内部ブート:
・Boot Optimized Storage Subsystem (BOSS-N1):HWRAID 1, 2 x M 2 NVMe SSDドライブまたはUSB
外部HBA(RAID非対応):
・HBA355e
ドライブ ベイ前面ベイ:
・最大8台の2.5インチSAS/SATA (HDD/SSD)ドライブ最大122.88 TB
・最大16台の2.5インチSAS/SATA/NVMe (HDD/SSD)ドライブ最大245.76 TB
・最大24台の2.5インチSAS/SATA/NVMe (HDD/SSD)ドライブ最大368.34 TB
・最大16台の2.5インチSAS/SATA (HDD/SSD)ドライブ + 8台の2.5インチNVMe (SSD)ドライブ
背面ベイ:
・最大で2台 x 2.5インチSAS/SATA (HDD/SSD)、最大30.72 TB
電源装置・1100 WチタニウムAC 100~240 Vまたは240 HVDC、ホット スワップ冗長
・1400 WプラチナAC 100~240 Vまたは240 HVDC、ホット スワップ冗長
・1800 WチタニウムAC 200~240 Vまたは240 HVDC、ホット スワップ冗長
・2400 WプラチナAC 100~240 Vまたは240 HVDC、ホット スワップ冗長
・2800 WチタニウムAC 200~240 Vまたは240 HVDC、ホット スワップ冗長
冷却・空冷
・水冷 Direct Liquid Cooling (DLC) ※オプション
ファン・最大6個のホットスワップ対応標準ファン
寸法高さ:86.8 mm(3.41インチ)
幅:482 mm(18.97インチ)
奥行き:
・883.2 mm(34.77インチ)(ベゼルを含む)
・869.2 mm(34.22インチ)(ベゼルなし)
フォーム
ファクター
2Uラック サーバー
組込型管理・iDRAC9
・iDRACダイレクト
・Redfish の iDRAC RESTful API
・iDRAC Service Module
・Quick Sync 2 wireless module
ベゼルLCDベゼルまたはセキュリティ ベゼル(オプション)
OpenManage・OpenManage Enterprise
・OpenManage Power Managerプラグイン
・OpenManageサービス プラグイン
・OpenManage Update Managerプラグイン
・CloudIQ for PowerEdgeプラグ イン
・OpenManage Enterprise Integration for VMware vCenter
・OpenManage Integration for Microsoft System Center
・OpenManage Integration with Windows Admin Center
モビリティーOpenManage Mobile
OpenManage
の統合
・BMC Truesight
・Microsoft System Center
・OpenManage Integration with ServiceNow
・Red Hat Ansible Modules
・Terraformプロバイダー
・VMware vCenterおよびvRealize Operations Manager
セキュリティ・暗号化形式で署名されたファームウェア
・静止データ暗号化(ローカルまたは外部キー管理を使用したSED)
・セキュア ブート
・完全消去
・セキュアなコンポーネント検証(ハードウェアの整合性チェック)
・シリコン ルート オブ トラスト
・System Lockdown(iDRAC9 EnterpriseまたはDatacenterが必要)
・TPM 2.0 FIPS、CC-TCG認証、TPM 2.0 China NationZ
ネットワーク・2 x 1 Gbe LOMカード ※オプション
・1 x OCPカード3.0 ※オプション
GPUN/A
ポート前面ポート
・1 x iDRACダイレクト(Micro-AB USB)ポート
・1 x USB 2.0
・1 x VGA
背面ポート
・1 x 専用iDRAC Ethernetポート
・1 x USB 2.0
・1 x USB 3.0
・1 x VGA ※水冷の場合はオプション
・1 x Serial ※オプション
内部ポート
・1 x USB 3.0(オプション)
PCIe最大8 x PCIeスロット:
・スロット1:1 x 16 Gen5または1 x 8 Gen4フル ハイト、ハーフ レングス
・スロット2:1 x 16 Gen5または1 x 8 Gen4フル ハイト、ハーフ レングス
・スロット3:1 x 16 Gen5ロー プロファイル、ハーフ レングス
・スロット4:1 x 16 Gen5フル ハイト、ハーフ レングス
・スロット5:1 x 16 Gen5フル ハイト、ハーフ レングス
・スロット6:1 x 16 Gen5ロー プロファイル、ハーフ レングス
・スロット7:1 x 16 Gen5または1 x 8 Gen4フル ハイト、ハーフ レングス
・スロット8:1 x 16 Gen5または1 x 8 Gen4フル ハイト、ハーフ レングス
OS
Hypervisor
・Canonical Ubuntu Server LTS
・Hyper-V搭載Microsoft Windows Server
・Red Hat Enterprise Linux
・SUSE Linux Enterprise Server
・VMware ESXi