分からなくなったOSユーザの パスワード を、システム的に確認する手段はありません。 Ubuntu を御利用の場合につきましては、下記の何れかの要領にて パスワード を再設定します。
通常の パスワード 再設定
rootもしくはsudo権限ユーザにてpasswdコマンドを実行して該当ユーザのパスワードを再設定します。
rootユーザで設定する場合
(rootユーザでログイン)
# passwd <パスワード設定するユーザ名>
New password: <該当ユーザの新しいパスワード>
Retype new password: <該当ユーザの新しいパスワード(再入力)>
sudo権限ユーザで設定する場合
(sudu権限ユーザでログイン)
# sudo passwd <パスワード設定するユーザ名>
[sudo] password for 自身のユーザ名: <自身のユーザのパスワード>
New password: <該当ユーザの新しいパスワード>
Retype new password: <該当ユーザの新しいパスワード(再入力)>
GRUBによるrootユーザのパスワード再設定
rootユーザのパスワードが分からない場合はsudo権限ユーザでのpasswdコマンドで再設定は可能です。
但し、sudo権限ユーザのパスワードも不明な場合やsudo権限ユーザの登録自体が無いの場合は再設定ができません。
このような場合には「GRUB」を使う方法で再設定を行います。
※ GRUBは、Ubuntu標準のブートローダです。
※ Ubuntu 22.04 LTS の標準インストール状態で実施した事例となります。
※ 旧バージョンのOSであっても基本的に同じ操作です。
システムを電源オンまたは再起動してGRUB画面を表示します。
以下のような編集画面が表示されます。
※起動時にGRUBメニューが表示されない場合は、再起動中に[SHIFT]キーを連打します。
※BIOS(Legacy)モードではなく、UEFIモードの場合は、[ESC]キーを連打します。
「Ubuntu」行が選択された状態で[E]キーを押し、GRUBパラメータ編集画面にします。
以下のような編集画面が表示されます。
編集枠内をカーソルキーで「linux /boot/vmlinuz」で始まる行まで下にスクロールします。
以下の黄色枠の部分のある行です。
上記の行にある「ro quiet splash $vt_handoff」という項目にカーソルを移動します。
以下の黄色枠の部分の項目です。
「ro quiet splash $vt_handoff」を「rw init=/bin/bash」に変更します。
以下のような黄色枠の内のように変更します。
[Ctrl]+[X]または[F10]キーを押してシステムを起動します。
起動するとrootユーザのログイン状態でプロンプト”root@(none):/#”が表示されます。
rootユーザ(自身)のパスワードを再設定します。
root@(none):/# passwd <パスワード設定するユーザ名>
New password: <該当ユーザの新しいパスワード>
Retype new password: <該当ユーザの新しいパスワード(再入力)>
rootユーザのパスワードを再設定後、下記コマンドでシステムを再起動します。
root@(none):/# exec /sbin/init
(再起動開始…)