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HPC-ProServer に搭載している 冷却ファン は、BIOSで設定されたシステムプロファイルに準じて自動制御されていますので、冷却ファンを任意に制御することができません。当社の標準設定でのシステムプロファイルは、計算パフォーマンスが最大になるよう設定を行っていますので、アイドル状態の冷却ファンの回転数も比較的高くなり、したがって稼働音は通常より大きめになります。

BIOSのシステムプロファイルでは冷却ファン個別の制御ができないため、冷却ファンを制御するにはiDRACの温度プロファイルを使用します。iDRACの温度プロファイルの設定でシステムプロファイルの冷却ファン制御部分が上書きされます。

iDRACの温度プロファイルの既存設定確認方法

OSのrootで以下のコマンドを実行します。

コマンドのコピー:racadm get system.thermalsettings.ThermalProfile

コマンド実行例

# racadm get system.thermalsettings.ThermalProfile
[Key=system.Embedded.1#ThermalSettings.1]
ThermalProfile=Default Thermal Profile Settings

iDRACの温度プロファイルの設定変更方法

OSのrootで以下のコマンドを実行します。

コマンドのコピー:racadm set system.thermalsettings.ThermalProfile <設定値:0~3>

設定値による制御の違いは、下記の通りです。

設定値
0デフォルトの温度プロファイル設定 (Default Thermal Profile Settings)
– システムプロファイルに準じます。
1最大限のパフォーマンス (Maximum Performance)
– メモリまたはCPUスロットリングの可能性が減少します。
– ターボモード発動確率をアップします。
– アイドル時およびストレス負荷時ではファン速度を高くします。
2最小電力 (Minimum Power)
– 最適なファンの電力状態に基づき電力消費を最小限に抑えるように最適化します。
– アイドル時およびストレス負荷時ではファン速度を下げます。
3サウンドキャップ (Sound Cap) ※サーバ型によって設定できない場合あり
– パフォーマンスをある程度犠牲にしてサーバーからの雑音出力を減らします。
– ベンチマークやパフォーマンスに敏感なアプリケーションでは使用しないで下さい。

※サーバの起動途中などは上記設定によらず最大回転数で稼働することがあります。

実行例

デフォルト(0)から最小電力(2)へ変更した場合

# racadm set system.thermalsettings.ThermalProfile 2

実行後は、以下のコマンドで変更が反映してることを確認します。

# racadm get system.thermalsettings.ThermalProfile 

ThermalProfile=Default Thermal Profile Settings
  ↓(変更後)
ThermalProfile=Minimum Power